[ロンドン 22日 ロイター] - モルガン・スタンレーは、中国国債が今週、国債の代表的な指数の1つであるFTSE世界国債インデックス(WGBI)<.SBWGU>に組み入れられる確率を90%に引き上げた。中国が市場慣行をさらに改善したことを受けた。

指数算出会社FTSEラッセルはWGBIの年次見直しの結果を24日に発表する予定。WGBIをベンチマークとする資金は推定2兆ドルに上る。

モルガンSは先週、中国国債がWGBIに組み入れられる確率を60─70%としていた。その後、中国政府が取引の決済に関し、日本の投資家による香港経由「債券通(ボンドコネクト)」での取引で書類提出の義務を撤廃するど、一段の柔軟性を認めたため、22日にWGBI採用の確率を引き上げた。[nL4N2GD2OV]

モルガンSのストラテジスト、ミン・ダイ氏は「債券へのアクセスがかなり改善したというのがわれわれの見方で、24日にWGBIに組み入れられる可能性が大幅に高まった」と述べた。

WGBIに採用された場合の組み入れ比率は5.7%と、ドイツ国債の6%に次ぐ水準になるとみられる。その他の国の組み入れ比率は米国が33.8%、日本が16.7%、フランスが8.2%、イタリアが7.3%となっている。

実際の組み入れは2021年9月となり、20カ月かけて段階的に行われる。モルガンSは組み入れが今後数年で中国に600億─900億ドルの投資マネーを呼び込み、今後10年では3兆ドルの流入につながると推計する。