[ソウル 18日 ロイター] - 北朝鮮の朝鮮労働党は10月10日に党創立75周年を迎える。専門家や安全保障関係当局者は、軍の動きを踏まえ、党創立記念日に新兵器を披露したり、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施するのではないかと注視している。

衛星画像などですでに軍事パレードの練習とみられる軍隊の動きが確認されており、一部専門家は、2018年以来となる同国で最も大型のミサイルを披露する可能性があるとみている。

ミサイル発射の兆候を示す決定的な証拠はまだないが、9月初めに複数の台風が到来した後、新浦南造船所ではSLBM関連施設も含め、活発な動きがみられるという。

韓国軍の合同参謀本部議長に指名された元仁哲(ウォン・インチョル)氏は今週、国会で、北朝鮮が、新浦南造船所で関連設備の修復を終え次第SLBM発射実験を実施する可能性があり、動向を注視していると述べた。

一方、国防相に指名されている徐旭氏は14日、創立記念日まで時間があまりないため、SLBM発射実験はないとの見方を示した。

北朝鮮関連ニュースを提供するオンラインメディアのデイリーNKは17日、新浦南造船所周辺の情報筋の話として、現地で弾道ミサイル発射準備が進んでおり、8月下旬から当局者や研究者が到着していると伝えた。

北朝鮮の動向を分析している米シンクタンクの38ノースは16日付のリポートで、衛星画像で新浦南造船所で活発な動きがみられるが、それ以外に発射準備ととれる兆候はないとした。

同シンクタンクは17日付のリポートで、台風の後に視界から消えていたバージ型発射台が再び確認できると指摘した。

米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は4日、衛星画像から同造船所での動きは、バージ型発射台からのSLBM「北極星3号」の発射実験の準備とも考えられるが断定はできないとしている。

北朝鮮は昨年10月にSLBM「北極星3号」の試射に成功したと発表した。

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