[ヨハネスブルク 17日 ロイター] - 南アフリカ準備銀行(中央銀行)は17日、主要政策金利であるレポレートを3.50%に据え置くことを決定した。据え置きが決定されるのは今年初めて。中銀は経済成長と消費者物価上昇に対するリスクは均衡しているとした。

決定は全会一致ではなく、5人の政策委員のうち3人が金利据え置き、2人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを主張。ハニャホ中銀総裁は「こうした不確実性が高い環境下では、将来的な政策決定はデータに依存すると同時に、見通しに対するリスク均衡状態を繊細に反映するものであり続ける」と述べた。

南ア中銀は新型コロナウイルス感染拡大を受けた景気後退(リセッション)に対応するため、今年これまでに300bpの利下げを実施。ハニャホ総裁は、中銀の予測モデルでは近い将来に利下げはなく、2021年終盤に2回の利上げが実施されることは示されている述べた。

経済成長率見通しについては、20年はマイナス8.2%になるとし、7月時点のマイナス7.3%から下方修正。21年は3.9%のプラス成長を回復するとした。

南アの第2・四半期国内総生産(GDP)は季節調整済みの年率換算で前期比51.0%減。4四半期連続でマイナス成長に陥った。

中銀の政策決定を受け、南アランド<ZAR=D3>は上昇。1415GMT(日本時間午後11時45分)現在、0.57%の高の1ドル=16.1825ランド。