香港ファンドPAG、日本の不動産に最大8000億円投資
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記事によると、香港の大手投資ファンドのPAGは、欧米など海外の年金基金などから集めた投資マネーと借入金含めた投資余力が最大80億ドルのファンドを設立し、日本中心に、アジア太平洋を対象(全額を日本に振り向ける可能性もあり)として現物不動産や不動産会社買収等の投資を検討しているようです。
ちなみに、PAG リアル・エステートは、1997 年にセキュアード・キャピタル・ジャパンとして創業し、その投資内容は、現物不動産の取得・運用から不動産会社への投資や不動産を裏付けとする不良債権投資に至るまで、多岐に渡っています。
https://www.pag.com/jp/real-estate/
安く買い、高く売却することがミッションの海外大口不動産投資ファンドを運用する側に立つと、何方かと言えばコロナ禍で業績がよくない不動産所有会社を買収するとか、大型工場を物流施設に改築するとか、出来るだけ出口のキャピタルゲインを多額に出来ることを念頭に置いた(現物不動産や不動産会社等への)投資をなさるように思われます。
もちろん、機会があれば大型オフィスビルへの投資も検討するとは思いますが、魅力ある大型オフィスビル投資の競争はこのコロナ禍であっても国内外の大口不動産投資家やオフィス系国内J-REIT含めた機関投資家の間で激化していますので、リーズナブルな価格で投資することが困難な為です。オフィス需要が減らないのは、住宅環境のせいだけではなく、とてつもない圧力でしょう。オフィス需要がなくなるととんでもない既得権益がなくなりますので、政治的にも後ろ支えがある環境を見越してのことでしょう。こうやって、日本のライフスタイルやワークスタイルのフレキシブルさがなくなり、結果、効率的な働き方、自由な働き方の未来がなくならなければ良いのですが。
一方で、テナントとしてコーワーキングやシェアオフィスなどのソフト面での発展が進むとポジティブに捉えれば良いことでしょう。
また、改装による用途変更も、検済がない大手不動産が買えない物件を買えるように、検済取得したり、既存不適格証明など、建築が活躍できる場は増えそうです。日本人の間では、コロナ対応もありオフィスや住宅の需要が都市部から田舎にシフトしています。しかし、海外の投資家は、都市部を狙っています。どちらが正しいかの勝負ですね。私は都市部に軍配が長期的には上がると思います。この国では、東日本大震災の後でさえ都市への人物カネの集中が加速しました。集積の利益は大きいと言うことだと思います。