[ブリュッセル/ロンドン 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は16日、英国と自由貿易協定(FTA)で合意できる可能性が日々薄れているとの懸念を示した。

英政府は先週、発効済みのEUとの離脱協定の一部を骨抜きにする国内法案を提出した。EUは、英EU離脱の移行期間が終わる年末に合わせて発効を目指すFTA交渉の決裂につながる恐れがあるとし、法案の取り下げを強く求めているが、英政府は拒否している。

同委員長は欧州議会での演説で「適切な時期に合意する可能性が日々薄れ始めている」と述べ、離脱協定を「一方的に変更したり無視することはできない」と指摘。「これは、法律と信頼、誠意の問題だ。信頼は全ての強固な協力関係における基盤だ」と強調した。