[デトロイト 15日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は、「空飛ぶタクシー」について自社生産を含めた幾つかの市場参入の選択肢を検討している。事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。

バーラ最高経営責任者(CEO)は14日、初めてGMが空飛ぶタクシーに関心を持っていることを示唆した上で、電気自動車(EV)や同社の次世代バッテリー「アルティアム」の開発と相性が良いと話した。

同氏は「われわれは当社のEVの未来を強く信じており、それは自動車だけに限らない」と強調。アルティアムは空中移動をはじめとして多くの用途に門戸が開かれていると付け加えた。

空飛ぶタクシーは垂直離着陸式で、動力はジェットエンジンではなく電気モーター。低空を飛行するため、道路の渋滞緩和につながる。

既に現代自動車<005380.KS>やトヨタ自動車<7203.T>、ダイムラー<DAIGn.DE>、フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>、吉利汽車<0175.HK>などが開発にしのぎを削っているこの市場に対して、GMは自社生産のほか、サプライヤーとして、あるいはパートナーとしてなどあらゆる形の参入方法を考えている、と関係者は話す。

関係者の1人は、空飛ぶタクシー参戦検討は新たな輸送手段の市場に成長の活路を見出そうというGMのイノベーショングループによる取り組みの一環だと指摘した。同グループを率いるのはアレクサンダー・ウェクスラー氏で、7月に新設されたイノベーション・成長担当シニアバイスプレジデントに抜擢された。