[東京 4日 ロイター] - 自民党総裁選に出馬を表明している石破茂元幹事長は4日、記者会見し、政策集で新型コロナウイルス対策に掲げた「税負担の軽減」について、消費税率の引き下げに限定してはいないと説明した。

石破氏は、安倍政権下のみならず過去30年間で低所得層が「拡大・固定している」と指摘。「格差の縮小が経済拡大につながる」と強調した。

このため石破氏は低所得者の負担軽減のため消費税率引き下げを提唱してきたが、今回明記した税負担の軽減に関しては、「納税猶予や減免、現金給付などいろいろな方法があり、(消費減税を)決め打ちはしていない」とした。

<政治は国民の感動大事>

中国と香港の関係に関して「一国二制度のもと、高度な自治の保証が必要で、人権弾圧はあってはならない」と強調した。

アジアに対する理解なくして日本の外交は不可能と語り、韓国の徴用工や慰安婦問題については「(植民地時代の日本による)同化政策の影響を十分理解した上で、日本の主張に対する理解を求める必要がある」と述べた。

総裁選は主要派閥が軒並み菅義偉官房長官への支持を表明、石破氏は劣勢にある。にもかかわらず出馬する理由について、「政治は国民に感動してもらうのが大事、政治は変わると思ってもらうのが大事」と力説した。

*内容を追加しました。

(竹本能文 )