[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツの首都ベルリンで29日、新型コロナウイルスの行動規制などに抗議する複数の抗議デモが行われ、約3万8000人が参加した。一部がマスク着用などの感染予防対策を怠ったことから、警察は約300人を逮捕した。

欧州では新型コロナの感染が再び拡大しているが、感染封じ込めのための規制に対する不満が高まっており、パリやロンドンなどでも同様のデモが29日に行われた。

ベルリンの警察はツイッターに「残念だが他の選択肢はない」と投稿し、一部がデモ参加条件として義務付けられた予防対策を順守しなかったと説明した。

ベルリンのブランデンブルグ門近くでは夜になっても数千人が集まり、一部が石や瓶などを投げるなどした。政府はこうした参加者を「過激派」と批判し、約200人を逮捕したと発表した。複数の警察官が負傷したという。

ドイツでは行き届いた検査体制により、新型コロナの感染や死者が他の欧州諸国よりも少ない。ただ、ここ数週間は新規感染者が増加傾向にある。メルケル首相は28日、感染への警戒を続けるよう国民に呼びかけた。

一方、デモ開始前にブランデンブルグ門に集まった参加者は「コロナの嘘をやめろ」、「メルケルは退陣しろ」などと書かれたプラカードを掲げ、政府の新型コロナ対策を批判した。