[パリ 27日 ロイター] - フランス中銀のビルロワドガロー総裁は27日、フランス経済がほぼ予測通りに回復しており、国内総生産(GDP)統計が修正される場合は上方修正になるとの見方を示した。

仏中銀は6月、2020年の同国の経済成長率予測をマイナス10%と予測。2021年はプラス7%、2022年についてはプラス4%と予測した。中銀は9月14日に最新予測を発表する予定。

総裁はフランスの経営者団体「フランス企業運動(MEDEF)」の会合で「おおむね予想通りに回復が進んでいる。修正があるとすれば、間違いなく2020年は小幅な上方修正となる。その場合、2021年と2022年の予測は機械的に小幅な下方修正となる」と述べた。

総裁は、欧州中央銀行(ECB)が低金利と潤沢な流動性を維持してユーロ圏全体の景気回復を支えていくとも発言。

米連邦準備理事会(FRB)が一時的に2%超のインフレを容認する方針を示したことについては、中期的なインフレ目標を掲げることが重要だと発言した。

ECBは中期的なインフレ率の目標を「2%に近いが2%を下回る水準」に設定にしているが、この目標は現在ECBが進めている戦略見直しの対象となっている。

同総裁は「ECB(の目標)がどのような形になるかはわからないが、信頼の置ける対称的なインフレ目標が、今後もわれわれの行動の核心であり続けることは確かだ」と述べた。