[東京 26日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比39円60銭安の2万3257円17銭となり、反落した。オーバーナイトの米国株市場でS&P総合500種とナスダック総合指数が最高値を更新したが、日経平均は前日にコロナ急落直前の水準を回復した達成感などもあり、利益確定の動きが優勢となった。

市場からは「いったんの達成感に加え、ジャクソンホール会議や安倍晋三首相の会見など消化しきれない材料もある。日経平均もそこそこの水準まで上がってきたので、利益確定売りが出やすい」(内藤証券のリサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト、田部井美彦氏)との声が出ていた。

TOPIXは0.35%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は8349億円だった。東証33業種では、空運、不動産、鉄鋼、非鉄金属など26業種が値下がり。半面、その他製品、鉱業、情報・通信など7業種が値上がりした。「日経平均はすでに終値ベースで6月高値を上回ったが、TOPIXはそこを突破できていない。日本株全体では、まだ戻り売りをこなす必要がある」(ファンドマネジャー)との声が出ていた。

個別では、アサヒグループホールディングス<2502.T>は反落。25日、公募増資と自己株処分を発表し株式の希薄化などが懸念された。公募増資では、国内外で2087万株の新株を発行。需給状況に応じて最大254万1800株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う。同時に2530万株の自己株処分も行う予定で、希薄化率は最大9.6%程度を見込む。「希薄化懸念はあるが、次の展開を見極めたいところでもあり、売りもそれほど出ていない」(国内証券)との声もあった。

大戸屋ホールディングス<2705.T>は大幅反発。コロワイド<7616.T>が25日、大戸屋HD株への公開買い付け(TOB)を9月8日まで延長すると発表したことなどが材料視されている。

東証1部の騰落数は、値上がりが649銘柄に対し、値下がりが1385銘柄、変わらずが129銘柄だった。

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