[シドニー 23日 ロイター] - オーストラリアのフライデンバーグ財務相は23日、9月末までに同国の実質的な失業率が13%を上回るとの見通しを示した。国内で2番目に人口の多い都市メルボルンで、新型コロナウイルスの感染第2波を受けて厳しいロックダウン(都市封鎖措置)が再導入されたことが背景。

同相は、実質失業率は7月末時点では9.9%と、新型コロナの影響で国内の経済活動がほぼ全面的に停止されていた4月に記録した過去最悪の14%から改善したと説明。

その上で、人口約500万人のメルボルンでロックダウンが続く中、8月と9月に失業者は45万人増える見込みだとした。

同相は、電子メールの声明で「(メルボルンがある)ビクトリア州で見られているように回復への道は平たんではないが、国内の他の地域における雇用の回復は楽観的な材料を提供している」と述べた。

オーストラリアは比較的早期に新型コロナの感染拡大をいったん食い止めたが、過去1カ月間に第2波に直面。ビクトリア州では今月に入り、メルボルンで夜間の外出が禁止されたほか、州内の他の地域でも行動規制が強化され、経済活動の多くが制限されている。

ただ、同国の感染者数は約2万5000人、死者は502人と他の多くの国と比べて少ない。