[ウェリントン 14日 ロイター] - ニュージーランドのアーダーン首相は14日、数カ月ぶりに新型コロナウイルス感染が確認されたことを受けて同国最大の都市オークランドに実施していた封鎖措置を延長すると発表した。

オークランドでは102日ぶりに新型コロナ感染者が確認され、12日から「レベル3」のロックダウンが実施されていた。

政府は、オークランドの「レベル3」の規制、オークランド以外の全国を対象とする「レベル2」の社会的距離確保の規制を12日間延長する。

アーダーン首相はテレビ会見で「当初から説明している通り、われわれの新型コロナ対策は(ウイルス)排除であることに変わりない。われわれは、ウイルスを102日間排除してきた。これはどの国より長い期間だ。もう一度それができる」と述べた。

首相によると、遺伝子の解析で今回の感染をもたらしているウイルスの型は、以前の流行時のものとは異なることが判明した。

遺伝子解析と接触者追跡によると、現在の流行は入国ポイントや隔離施設との関連性は認められず、ウイルスが当初の流行以降、市中にひそかに広がっていたとの一部専門家の見方を否定する格好となっているという。

すでにヒプキンス保健相は、遺伝子解析を基に新たな流行の起源は英国かオーストラリアの可能性があると指摘していた。

首相は、今後数日、さらなる感染事例が報告される見込みを示しつつも、クラスター(集団感染)の感染源は無理でも、その「境界」を特定して症例を絞り込み、規制の解除につなげる方針を示した。

ニュージーランドでは9月19日に総選挙が予定されているが、野党・国民党は満足な選挙運動ができないとして延期を主張している。アーダーン首相は14日、向こう48時間以内に選挙日程について決断を下すと述べた。