[ロンドン 13日 ロイター] - 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)が13日公表した調査によると、国内の住宅市場は7月に回復ペースが加速し、住宅価格動向を示す指数は新型コロナ危機が始まって以降、初めてプラスに転じた。

ただ、政府の雇用支援策が3カ月以内に終了し、来年3月末には不動産の減税措置も失効するため、住宅市場の活況は短期間に終わるとの見方もある。

7月のRICS住宅価格指数(「上昇」との回答から「下落」との回答を引いた数値)はプラス12で、6月のマイナス13から大きく上昇し、ロイターがまとめたエコノミスト予想も上回った。ロンドンのみ指数がマイナスとなったが、低下ペースは鈍化した。

RICSの首席エコノミスト、サイモン・ルビンソン氏は、今後の景気回復は緩やかなペースになると見込まれ、不動産減税も4月から廃止されるため、協会会員は中期見通しに関し、より慎重になっていると指摘した。

RICSによると、新規購入者の問い合わせは2カ月連続で増加した。今年に入り大きく落ち込んでいた販売契約数も大幅に増加した。

向こう3カ月は販売増加が見込まれているが、1年以内には減少する見通し。

今後、ロックダウン(都市封鎖)が再導入された時のことを踏まえて、庭やバルコニーなどがある物件の人気が高まっているという。