[ウィルミントン(米デラウェア州) 12日 ロイター] - 11月の米大統領選に向けて民主党の候補指名が確実なジョー・バイデン前副大統領から副大統領候補に指名されたカマラ・ハリス上院議員は12日、バイデン陣営の選挙集会に初めて参加し、演説した。

ハリス氏は演説で、新型コロナウイルスへの対応が誤っているとしてトランプ大統領を批判し、バイデン氏への政権交代の必要性を訴えた。

ハリス氏は、トランプ大統領が新型コロナ感染拡大を真剣にとらえなかったため、米国民を危険にさらしたほか、米国が人種間あるいは社会的な不公正の問題と戦う中で、トランプ氏は米経済を危機に陥れたと指摘。

「米国はリーダーシップを切に必要としているが、今の大統領は自分を選んだ国民よりも自分のことを気に掛けている上、われわれが直面するあらゆる課題の解決をより困難にしている」と語った。

ハリス氏は集会で、バイデン氏の演説を壇上で聞いていた。

バイデン氏はハリス氏を紹介するにあたり、ハリス氏を副大統領候補として陣営に迎えたことは「正しい選択」だったと発言。「彼女は就任初日から任務をこなす用意ができている。われわれはともに、この国の再建に取り組む準備ができている」と語った。

この日はバージニア州シャーロッツビルで3年前、白人至上主義者と反対派による衝突が起き、死傷者が出た日にあたり、トランプ大統領は当時「責任は双方にある」とコメントし、広く批判を浴びた。

バイデン氏はこのコメントが、大統領選出馬を決めた要因になったと語った。

バイデン氏は来週の民主党全国大会で正式に大統領候補に指名され、これを受諾する予定。