S&P終値ベースで過去最高値に迫る、ハイテク株に買い
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米国株式相場は反発。ダウ工業株30種平均は前日終値比289.93ドル高の2万7976.84で終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は229.42ポイント高の1万1012.24で引けました。
株式市場には特段大きなニュースはなかったものの、
(1) テスラが前日引け後に普通株1株を5株への株式分割を取締役会が承認したと発表したことなど軟調だったハイテク株に買い戻しが入り、相場全体を牽引した事、
(2) トランプ米大統領は11日の記者会見で、米バイオ医薬品企業モデルナが開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、米当局の承認を前提に同社と1億回分の供給契約を結んだと発表した事、
(3) 7月の米消費者物価指数(CPI)は季節調整後の全体、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数はともに前月比0.6%上昇。上昇率が市場予想をそれぞれ上回った事、
が相場上昇の要因となりました。
一方、新型コロナ危機に対応する追加経済対策をめぐり、トランプ政権と議会の協議が相変わらず難航しています。民主党は3兆ドル規模の対策を望んでおり、失業給付金の上乗せもこれまで同様に600ドルを主張したり、また州や地方政府への支援で意見が割れている状況です。
昨日は株価指数が最高値圏に再び接近する中で、高値警戒感からのテクニカルな売りが入り、終盤に急速に売りが強まり株式市場は失速しました。とは言え、株式市場の上値へのセンチメントは依然として強いとの安心感に繋がっています。(1) 第2四半期企業決算発表をうまくクリアし、(2) ワクチンも期待通りに開発されており、(3) 経済指標も経済上昇を裏付けているので、保守的な投資家のセンチメントさえも刺激され始めています。そのような中、市場は次の材料を探している雰囲気です。それにしても感染第二波に対する反応が皆無近くなっているのはあたかもシナリオ通り?と思えてしまう程です。
外国為替市場では巨額の債券発行による需給悪化への懸念から米長期金利が上昇したことで日米金利差が広がり、円売り・ドル買いが優勢となり、円は一時107円01銭まで下落する場面もありました。