[11日 ロイター] - 11月の米大統領選に向けて野党民主党の候補指名が確定したジョー・バイデン前副大統領は11日、女性のカマラ・ハリス上院議員(55)を副大統領候補に起用すると明らかにした。

ハリス氏はジャマイカ系の父親とインド系移民の母親を持ち、初の黒人女性の副大統領候補となる。またアジア系米国人としても初の副大統領候補となる。

人種差別問題への抗議デモが国内で広がる中、非白人の女性を起用するよう圧力が高まっており、ハリス氏の起用は黒人有権者の支持基盤強化に寄与する可能性がある。

バイデン氏はツイッターへの投稿で、ハリス氏を副大統領候補に決めたと発表。ハリス氏を「恐れを知らない闘士」で「米国屈指の公僕のひとりだ」と称賛した。

ハリス氏もツイッターへの投稿で「バイデン氏は米国民を団結させることができる。なぜなら、我々のために人生を費やして戦ってきたからだ」と強調し、民主党の副大統領候補としてバイデン氏と共に取り組むことができることを誇りに思うと述べた。

ハリス氏は検事出身で、カリフォルニ州司法長官を務めた後、2016年に黒人女性として米史上2人目の上院議員に選出された。

バイデン氏の陣営によると、バイデン、ハリス両氏は12日にバイデン氏の自宅があるデラウェア州ウィルミントンで会見する予定。

バイデン氏が大統領選に勝利すれば、史上最高齢の大統領となる。そのため、2期目は目指さない可能性があり、ハリス氏は次の2024年大統領選で民主党の有力候補になり得る。

バイデン氏とハリス氏は、17日から開かれる民主党の全国党大会で正副大統領候補に正式に指名され、11月の本選挙でトランプ大統領とペンス副大統領に挑むことになる。

トランプ米大統領は11日、ツイッターに「いんちきカマラ」と投稿してハリス氏をさっそく非難した。

*内容を追加しました。