[3日 ロイター] -

<為替> ドルが小幅高。7月は月間ベースで10年ぶり下落率になったが、投資家が一部のショートポジションを解消したという。

主要通貨に対するドル指数<=USD>は前月に4%超下落し、2010年9月以来の下落率となった。ドル安は、米金融政策がさらに緩和されるとの観測のほか、議会が景気刺激策で合意できていないことなどが要因。米債利回りの低下も一因とされている。

米商務省が発表した6月の建設支出(季節調整済み)は、年率換算で前月比0.7%減の1兆3550億ドルと、3カ月連続で減少し、19年6月以来の低水準となった。一方、米供給管理協会(ISM)が公表した7月の製造業景気指数は54.2となり、昨年3月以来の水準に上昇したが、雇用指数はさえなかった。

この日のドルは米経済指標を受けて上昇幅を縮小し、終盤の取引では小幅上昇。ドル指数は93.997まで上昇したが、終盤は0.13%高の93.532となった。

ユーロ<EUR=EBS>はこの日、0.12%安の1.1760ドル。

ドルは対円<JPY=>で0.1%上昇し、106円台を付けた。先週末の7月31日には3月以来の上昇率となった。麻生太郎財務相は同日、為替市場の動向に関し「緊張感を持って注視する」と述べていた。

<債券> 利回りが上昇。短期債と長期債の利回り格差が拡大した。7月の米製造業景気指数が約1年半ぶりの水準に上昇したことを受けた。

米供給管理協会(ISM)が3日公表した7月の製造業景気指数は54.2となり、昨年3月以来の水準に上昇した。上昇は2カ月連続。先行指標である新規受注指数が61.5と、2018年9月以来の高水準となった。

BMOキャピタル・マーケッツの米金利ストラテジスト、ジョン・ヒル氏は、ISM製造業景気指数が比較的強い内容だったが、回復が鈍化しているという先週の見方とは逆だとした上で、「少なくとも回復という見方には沿っているが、緩やかだ。先週時点では、回復が停止または逆戻りしているかもとみられていた」と述べた。

利回りは長期債がより上昇。10年債<US10YT=RR>は2.3ベーシスポイント(bp)、30年債<US30YT=RR>は4.3bp上昇した。一方、2年債<US2YT=RR>と5年債<US5YT=RR>は1bp未満の上昇だった。

2年債と10年債の利回り格差<US2US10=TWEB>は一時6.2bp拡大し、44.5bpとなった。

<株式> ナスダック総合が終値ベースの最高値を更新した。米議会で新型コロナウイルス追加対策を巡る協議が再開する中、米マイクロソフト<MSFT.O>による短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」買収交渉などを受け市場心理が改善した。

ナスダック総合<.IXIC>は1.47%高の1万0902.80で終了。7月20日に付けた終値ベースでの過去最高値を更新した。

マイクロソフト<MSFT.O>は5.6%高で終了。中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下のティックトックの米事業買収に向け協議を進めるとしたことが買い材料となった。トランプ米大統領はこの日、ティックトックの米事業の買収合意が成立しなければ9月15日付で運営を禁止すると表明した。

警備会社ADT<ADT.N>は56%急騰。米アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグルが同社の株式約7%を約4億5000万ドルで取得すると発表した。

アップル<AAPL.O>に対する買いは継続し、2.5%高で取引を終了。時価総額は2兆ドルまであと約1400億ドルのところまで迫っている。

S&P500情報通信株指数<.SPLRCT>は2.5%上昇。他のセクターを大きくアウトパフォームした。

市場では7日に労働省が発表する7月の雇用統計が注目されている。

<金先物> 世界的な景気回復が遅れるとの懸念が根強く、小幅に続伸した。12月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.40ドル(0.02%)高の1オンス=1986.30ドルと、中心限月としては7営業日連続で史上最高値を塗り替えた。

<米原油先物> 米中などの製造業景況指数の改善が好感され、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.74ドル(1.8%)高の1バレル=41.01ドルだった。10月物は0.74ドル高の41.31ドルとなった。

ドル/円 NY終値 105.94/105.97 <JPY21H=>

始値 106.10 <JPY=>

高値 106.46

安値 105.92

ユーロ/ドル NY終値 1.1761/1.1765 <EUR21H=>

始値 1.1724 <EUR=>

高値 1.1767

安値 1.1698

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 100*16.50 1.2293% <US30YT=RR>

前営業日終値 101*10.50 1.1970%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*21.50 0.5543% <US10YT=RR>

前営業日終値 100*27.00 0.5360%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*04.75 0.2201% <US5YT=RR>

前営業日終値 100*05.75 0.2140%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.75 0.1132% <US2YT=RR>

前営業日終値 100*00.88 0.1110%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 26664.40 +236.08 +0.89 <.DJI>

前営業日終値 26428.32

ナスダック総合 10902.80 +157.52 +1.47 <.IXIC>

前営業日終値 10745.28

S&P総合500種 3294.61 +23.49 +0.72 <.SPX>

前営業日終値 3271.12

COMEX金 12月限 1986.3 +0.4 <GCv1><0#GC:>

前営業日終値 1985.9

COMEX銀 9月限 2441.7 +20.1 <SIv1><0#SI:>

前営業日終値 2421.6

北海ブレント 10月限 44.15 +0.63 <LCOc1><0#LCO:>

前営業日終値 43.52

米WTI先物 9月限 41.01 +0.74 <CLc1><0#CL:>

前営業日終値 40.27

CRB商品指数 146.7718 +3.0782 <.TRCCRB>

前営業日終値 143.6936