[ソウル 1日 ロイター] - 韓国のサムスン電子<005930.KS>は1日、中国江蘇省蘇州市のコンピューター製品工場の生産を終了すると発表した。コンピューター製品で同国で生産を続けていた最後の工場。

香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは7月31日付で、サムスンによる従業員宛ての通知を引用し、研究開発以外の従業員が影響を受け、対象になる人数は工場全1700人の約半数になると報じていた。同工場の中国外への出荷額は2012年の43億ドルから、18年までには10億ドルに落ち込んでいたとも報じた。

サムスン広報担当者は、同工場の売上高や出荷や従業員の処遇の詳細についてはコメントを拒んだ。

サムスンは昨年、中国で最後のスマートフォン生産工場を閉鎖した。残る生産施設は蘇州と西安の2半導体工場などになる。

中国の人件費上昇や米中貿易摩擦、新型コロナウイルスの影響などを背景に、企業の間では中国での生産やサプライチェーンの見直しが進んでいる。