[ワシントン 29日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が29日に発表した6月の中古住宅販売仮契約指数は、前月比16.6%上昇の116.1と、予想の15%上昇を上回り、2006年1月以来14年超ぶりの高水準となった。住宅市場では新型コロナウイルス危機からの持ち直しが他の業界より進んでいることが改めて示された。

6月の前年同月比は6.3%上昇した。

地域別の中古住宅販売仮契約指数も各地で上昇。人口の多い南部で11.9%、西部は11.7%、北東部は54.4%、中西部は12.2%上がった。

オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)の主任米国エコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「中古住宅販売の60%以上を占める南部や西部の州で、新型コロナ感染者が急増していることから、今後数カ月は販売に下押し圧力がかかる可能性がある」と述べた。

米商務省が前日発表した第2・四半期の個人の住宅所有率は67.9%と、2008年第3・四半期以来約12年ぶりの高水準を記録。新型コロナ禍の影響で失業率は過去最悪の水準にあるものの、低金利の住宅ローンを追い風に、米住宅市場が持ちこたえている兆候が示された。

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