[ブラジリア 27日 ロイター] - ブラジル中央銀行が27日に公表した週間エコノミスト調査で、今年の成長率見通しが4週連続で改善したほか、経常赤字の見通しが5週連続で縮小した。危機からの回復の兆しが出始めている可能性がある。

中銀が実施する約100人のエコノミストを対象とする週間「FOCUS」調査で、ブラジルの今年の経済成長率はマイナス5.8%との見方が示され、前週のマイナス5.95%、1カ月前のマイナス6.5%から改善した。

当局者は、新型コロナウイルス感染拡大抑制策の緩和で経済活動が再開され、小売や電力消費などが改善していると指摘。ただ、見通しの改善を受けても、今年は過去最悪のマイナス成長となることには変わりない。

今年の経常収支については、83億ドルの赤字になるとの見方が示され、赤字幅の見通しは5週連続で縮小した。1カ月前の予想の平均は135億ドルの赤字。5月時点では約400億ドルの赤字が予想されていた。

年末時点の政策金利については、4週連続で2.00%との見通しが示された。中銀は来月の決定会合で政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ過去最低の2.00%とするとみられている。