[ベルリン 27日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所が発表した7月の業況指数は90.5となり、過去最大の上昇を記録した6月からさらに改善した。

業況指数の上昇は3カ月連続。エコノミストの予想(89.3)を上回った。6月は86.3に上方改定された。

IFOのクレメンス・フューストIFO所長は声明で「ドイツ経済は一歩一歩改善している」と述べ、企業は現在の事業環境により満足していると指摘した。

IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏は、予想以上の強い数字は、消費再開や産業活動の緩やかな持ち直しを示唆しているほか、第3・四半期のドイツ経済が上々のスタートを切ったことを示すとし、同四半期の成長率予想6.9%を確認した。

第2・四半期は、新型コロナウイルス危機の影響で2桁の落ち込みが予想されている。

ドイツ復興金融公庫(KfW)のチーフエコノミスト、フリツィ・ケーラーガイブ氏は、まだ危機を脱したとは言えず、危機前の状態に戻るにはなお時間を要すると予想。多くの国で依然コロナが猛威を振るっていることは、輸出の比重が大きいドイツ経済にとって深刻なリスクだと指摘した。

コメルツバンクのエコノミスト、マルコ・ワグナー氏は、企業債務が増加し、投資が減少しているほか、雇用市場の逼迫により個人消費が抑制されていると指摘。「さらに、欧州では感染第2波が迫っているようだ」と警告した。

7月の現況指数は84.5。エコノミスト予想は85.0。

期待指数は97.0。エコノミスト予想は93.7。

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