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北朝鮮で新型コロナ感染疑い=開城封鎖、正恩氏「非常事態」

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    拓殖大学大学院 客員教授

    北朝鮮の開城市でのコロナウイルス感染者発生報道については、不明なことがいくつもあっていまの時点では判断が難しい。一部始終を追ってみると(1)7月19日に、韓国から北朝鮮に戻ったという脱北者が発見された。その後、開城市で拘束され、コロナウイルスに感染していることが判明するまでの時間があまりにも短すぎる。(2)その後、7月24日、開城当局が開城市を完全封鎖するまでに5日しか経過していない。その間、感染の兆候を確認して、コロナウイルス検査をして陽性を確認したことになる。(3)その翌日の7月25日に、労働党中央委員会政治局の非常拡大会議が開催された。政治局の拡大会議という重要な会議が開催されるのは7月だけで3回目であり、開催回数がとても多い。しかも今回は「非常」がついており緊急の会議であることがわかる。その会議開催が開城市封鎖のなんと翌日だった。そして出席した金正恩委員長が「国家非常防疫システムを最大非常体制に移行する」と発表をしたのも異例のことである。この重大な発表までがトータルでわずか一週間。何が起きていたのか。韓国が掌握していることは何か。韓国と北朝鮮の発表の食い違いが起きる可能性があることなど、不明なことだらけの話になっている。


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