[ワシントン 24日 ロイター] - 米商務省が24日発表した6月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済)は、年率換算で前月比13.8%増の77万6000戸と、2007年7月以来約13年ぶりの高水準を付けた。低金利環境に加え、新型コロナウイルス感染拡大を受け都市部から郊外の人口密度が低い地域に移り住む人が増えていることで、予想(4%増の70万戸)を大きく上回った。

6月は前年同月比では6.9%増。5月の販売戸数は68万2000戸に上方修正された。

コロナ禍の影響で在宅勤務が浸透する中、事務スペースなどを兼ね備えた郊外の大型物件への需要が殺到しているといい、こうした動きは家具・装備品や園芸用品などを取り扱う小売業にも追い風になり得るとみられている。

バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズ(ニューヨーク)の米国担当チーフエコノミスト、ミシェル・マイヤー氏は「住宅市場には(コロナ禍に対する)強い免疫力が存在する。打撃を受けているのは低所得層で、住宅所有との関連が薄い」と述べた。

6月は地域別では北東部が89.7%、西部が18%、南部が7.2%、中西部が10.5%、それぞれ増加した。

価格中央値は前年同月比5.6%上昇の32万9000ドル。販売は20万─40万ドルの価格帯に集中した。

住宅在庫は30万7000戸。5月は31万1000戸だった。6月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は4.7カ月。5月は5.5カ月だった。