[ロンドン 24日 ロイター] - IHSマークイット/CIPSが発表した英国の7月の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は57.1と、6月(47.7)から上昇して2015年6月以来の高水準となった。

景況拡大と悪化の節目である50を上回るのは新型コロナウイルス感染防止のためのロックダウンが始まった3月以降で初めて。ロイターがまとめたエコノミスト予想(51.1)を上回った。

IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミストのクリス・ウィリアムソン氏は「7月の景況感改善で、第2・四半期に記録的な落ち込みを記録した経済が第3・四半期には成長を取り戻すとの期待が高まるだろう」と述べたが「新型コロナのパンデミックで失われた生産を回復する道のりは長い。企業は先行きにより楽観的になっているが、V字型回復が保証されたわけではない」と述べた。

PMIの構成項目である雇用が悪化。政府の雇用支援措置が10月に終了すると、失業率は急上昇すると予想されている。

サービス部門PMIは47.1から56.6に上昇し5年ぶりの高水準。エコノミスト予想も上回った。

ただIHSマークイットによると、営業を再開した一部サービス業から需要が予想より弱いとの声が出ているという。

製造業PMIは50.1から53.6に上昇し、2019年3月以来の高水準となった。