リカーリングビジネスとは? ソニーの“ヒットなき復活”の仕組みから解説
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リカーリングモデルは投資回収の視点からの方が分かりやすいし、合理的だと思います。どうしても売上やプライシングに目が行き、サブスクリプションと言いがちですので。
投資回収の視点からすると、リカーリングは分割と小分けの2つで全く意味が変わります。分割は割賦やリースのことで、小分けはインクジェットプリンターや替え刃です。
前者は投資(原価)を期間配布して回収する生産者や金融機関の都合で、後者は消耗品の消費時間に依存する回収。大きな違いは、前者は利益が確定していて後者は消費の閾値を超えると利益が逓増する点。
小分けの収益逓増の理由は、消耗品の限界利益が低い前提ですが、最たるのがSaaSまたはソフトウェアです。
モノを製造するメーカーは一時期プラットフォームビジネスで提唱されていた、原価を回収するモノと収益を逓増するモノに分ける製品プラットフォームの発想が求められるでしょう。最近は製品を組み合わせたシステム全体で原価回収製品と収益逓増製品に分けることも有るでしょう。
どちらにしてもメーカーのリカーリングモデルは緒についたばかりで、SONYもこれからだと思います。DXという手段なのか呪文なのか分からない用語よりも、リカーリングを意識していれば必然的に生産、流通、使用段階のどこをつなげる必要が有るかは自ずと明らかになると思います。企業にとっても顧客にとっても利益が平準化されるリカーリング型ビジネス。顧客を確保しつづける限り安定した収益を得られるというメリットがある反面、顧客満足を維持しつづけないと離反されるというデメリットもあります。
こんななかで、飼い主ごとの成長を遂げるaiboなどリカーリング型のビジネスによって再成長を実現したソニーのビジネスモデルには学ぶべき点が多いと思います。