[ロンドン 21日 ロイター] - 新型コロナワクチン開発を主導する英オックスフォード大学の研究者は21日、年末までのワクチン実用化はなお可能としつつも、確実ではないと語った。

サラ・ギルバート氏はBBCラジオに対し「コロナワクチン実用化を年末とする目標はなお実現可能」との見通しを示した。同時に、後期臨床試験で有効な効果を入手し、量産を可能とする必要があるほか、規制当局からの迅速な認可が求められるため、「決して確実ではない」と述べた。

また、英保健当局者の一人は「クリスマス前までに極めて有効なワクチン実用化の確率は非常に低い」と述べた。一方、別の当局者は「クリスマス前までのワクチン実用化に慎重ながらも楽観的だ」としている。

英医学誌ランセットは前日、製薬大手アストラゼネカ<AZN.L>とオックスフォード大が共同開発中のコロナワクチンの初期臨床試験(治験)結果を公表し、安全性と免疫効果が確認されたと発表。オックスフォード大のエイドリアン・ヒル氏は、9月までに100万回分のワクチンを生産するという当初の目的について、後期治験の進み具合によって実現可能だとし、年末までの実用化もなお可能性があると述べていた。