[アンマン 20日 ロイター] - シリア空軍は20日、イスラエルが首都ダマスカス上空を「侵略」したため迎撃したと発表した。

国営テレビによると、イスラエル軍のミサイルはシリアのゴラン高原を越えて、ダマスカス周辺を襲撃した。ライブ動画には、ダマスカス一帯の上空でミサイルが爆発する様子が映し出された。

イスラエルはただちにコメントを出していない。

シリア国営テレビによると、軍報道官は、ダマスカス南部郊外を狙ったミサイルの大半を迎撃したと話した。着弾したミサイルの被害は軽微だったとした。シリア軍から離脱した元関係者らはイスラエルの攻撃について、キスワ地区近くの、イラン革命防衛隊がひそかに展開する地域の主要な弾薬庫を標的にしていたと述べた。

シリア軍を離脱した他の元高官らの証言によると、キスワ地区近くで、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが他の親イラン部隊と共に展開している別の町も攻撃された。地元の親イラン連合筋は、イラン革命防衛隊側やヒズボラ側に負傷者はいないと主張した。 

情報筋などによると、イスラエル軍がここ数カ月攻撃しているシリア東部、中部、南部の基地には、イランが支援する部隊が大規模に展開していると考えられている。 

西側の情報筋は、ここ数カ月のイスラエルによるシリア攻撃激化は、米政府が実行を容認している、米国とイランのいわば「代理戦争」の一環だと述べた。