[ロンドン 20日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)の金融行政委員会(FPC)外部委員に指名されているジョナサン・ホール氏は20日、英国が欧州連合(EU)を離脱したことで市場の効率性は落ちるものの、英経済が破壊的な影響を受けるわけではないとの見解を示した。

ホール氏は指名承認を巡る議会委員会での公聴会で、「EU離脱で分断化が発生し、効率が落ちると同時に規制上の問題も出てくるが、英経済に破壊的な影響をもたらすものではない」と述べた。

その上で、英国の金融部門はその他の欧州諸国と比べ、規模と複雑性において「かなり異なっている」と指摘。「英国の金融市場は英国が監督することが極めて重要」と述べた。

また、金融市場が3月に新型コロナウイルス感染拡大の衝撃を受けた時点で、英国の銀行は良好な状態にあったとの認識を表明。「これまでのところ良好だ」と語った。

ホール氏は英ヘッジファンド「アイスラー・キャピタル」のポートフォリオマネジャーや、金融大手ゴールドマン・サックスのパートナーなどを歴任。今年3月に任期を終えて退任した英金融大手バークレイズのテイラー元最高経営責任者(CEO)の後任となる。任期は3年。