2021/3/16

【スマートドライブ CEO】スタートアップのルールが変わった

SmartDrive 代表取締役 CEO
クルマのアクセサリーソケットに挿すだけで装着できる、小さなデバイスがある。このデバイスはインターネットに接続され、急ブレーキや急発進の回数、どの道を何キロで通ったのかなどの運転データを記録・収集するというもの。


このデータを分析することで、「安全運転をする人は安くなる保険」「高齢者の運転見守りサービス」「企業の営業車の効率的な配車」など、幅広いビジネスにつなげているのが、スタートアップのスマートドライブである。

創業者の北川烈CEOは31歳。2013年、大学院時代に起業した。海外にも事業を拡大し、オープンプラットフォームにしたいと野望を語る。若き起業家の思考に迫った。(全7回)
北川 烈(きたがわ・れつ)/スマートドライブ CEO
1989年東京生まれ。慶應大学商学部卒業。大学在学中に国内ベンチャーでインターンを経験し、複数の新規事業立ち上げを経験。その後、米国に1年間留学してエンジニアリングを学んだのち、東京大学大学院に進学して移動体のデータ分析を研究。大学院在学中の2013年10月にスマートドライブを創業し、代表取締役に就任。 移動体から集めているセンサーデータを解析するプラットフォームを展開。データを活用した新しい自動車保険の開発や、車両の管理、物流向けソリューションなどの事業を行っている。
INDEX
  • 潰れるかもしれない危機感
  • スタートアップのルールが変わった
  • 「60日プラン」で立て直し

潰れるかもしれない危機感

僕が2013年に創業したスマートドライブが、潰れるかもしれない……。そんな危機感を覚えたのは、2019年11月のことでした。
ソフトバンクが巨額の出資をしたことで知られるスタートアップのWeWorkが上場延期になった件をきっかけの一つに潮目が変わり、同じスタートアップである僕たちにも影響が及ぶかもしれない。