[メキシコ市/オタワ 14日 ロイター] - カナダのエネルギー企業4社は政府に宛てた書簡で、1日に発効した北米の新貿易協定「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」にメキシコのエネルギー政策が違反している可能性があると指摘した。

カナダのフリーランド副首相やモルノー財務相、シャンパーニュ外相ら政府当局者に送られた書簡をロイターが確認した。

メキシコのロペスオブラドール政権は、前政権が進めたエネルギー産業の民間開放を批判し、エネルギー政策における国家の役割を拡大する必要があると主張。数十億ドル規模の契約の再交渉を求めている。

書簡を送ったのはカナディアン・ソーラー<CSIQ.O>、アトコ<ACOx.TO>、ノースランド・パワー<NPI.TO>、JCMパワー。4社はメキシコで太陽光や水力発電事業などの投資を行っている。

4社は、新規の再生エネルギー施設の試運転停止や発電所の開発・操業制限を決めたメキシコ政府の措置により、自社のメキシコ事業が危険にさらされる可能性があると主張した。

その上で、メキシコの措置はUSMCAなど同国が締結している貿易協定での合意に反している可能性があると指摘。メキシコがカナダ企業との契約を守るよう、カナダ政府は外交ルートを通じた対応を検討すべきだと訴えた。