[8日 ロイター] - 米バイオ医薬品大手バイオジェン<BIIB.O>は8日、米規制当局に対し、アルツハイマー病治療薬候補「アデュカヌマブ」の販売承認申請を行ったと発表した。承認されれば、症状の進行を抑える初の治療薬となる。

これを受け、同社株は8日の取引で4.4%上昇した。

アデュカヌマブを巡っては昨年3月に後期の臨床試験が中止されたが、バイオジェンは昨年10月、承認取得を再び目指すと表明した。

バイオジェンと開発パートナーのエーザイ<4523.T>が発表した共同文書によると、米食品医薬品局(FDA)は60日以内に申請を受理するかどうか決定する。

コーエンのアナリスト、フィル・ナドー氏は、データが全体としてFDAの承認につながるかどうかは不明だとし、データには効果を示す部分もあれば、矛盾する部分もあると指摘した。

バイオジェンは優先的な審査を要請したとし、認められれば、審査期間は6カ月に短縮されるとした。

また、欧州、日本などでの販売承認申請に向けても取り組んでいることを明らかにした。

リフィニティブのIBESデータによると、アナリストはアデュカヌマブが承認された場合、2022年の売上高が6億7370万ドルになると予想している。