米FRB社債購入、日本勢に恩恵 比率首位にトヨタ系
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足元、日本の金融機関はFRB→日銀経由でドル供給を受けれるが、自動車のファイナンス会社は金融機能を持つが銀行と違い直接インターバンクマーケットに出ていないので通常中銀から直接的に資金調達するのは難しい。
FRBが直接的に個別支援する姿勢を示すことでマーケットに安心感を与える狙いもあると思われるが、ETFの購入よりも恣意性が疑問視される可能性はある。また、一時的なキャッシュフローの支援という面ではポジティブだが負債の増加は財務体質を悪化させる可能性はある。
さらに金利スプレッドが薄くなるので金融機関などの利益は圧迫される副作用もあるだろう。「もろ刃の剣」の社債購入は金融危機時ですらFRBが取らなかった異例の政策。そのため、コロナ禍で踏み込むに当たっては米国政府が資金を一部拠出するSPVを設置してそこにFRBが資金を拠出し、損失が出たらFRBでなく政府が負担する仕組みを整えています。平時からETFや社債といったリスク資産を買い続けた日銀と日本政府の間にはそのような取り決めがなく、コロナ禍で積み増したものを含め日銀は自ら民間企業のリスクを取る形です。FRBと日銀は似たような政策を取っているように見えますが、中央銀行が民間企業のリスクを直接取るべきかどうかという判断は、FRBと日銀で大きく異なっているようです。
それにしても記事にあるFRBの購入対象のリスト、日本企業を含む製造業がずらりと並んでジャパン・アズ・ナンバーワンの時代の世界の株式時価総額上位リストを目にするような・・・ 銀行経由での資金調達が多い日本と証券市場を通じる資金調達が多い米国との違いはありますが、日本の有力製造業が日本を抜け出して米国に移った軌跡を見るようで、少し寂しい思いがしないでもありません f^^;米国は、企業の資金繰りを銀行借り入れでなく社債に誘導して、中央銀行が購入する仕組み。後々、銀行にリスクが及んで金融システムが揺らがないようにしています。日本も日銀や制度金融などのサポートが今回効いていますが、とは言え銀行からの借り入れがメインの仕組み、ここが日米の大きな違い。結果として、米国では債券引受け部隊のDCMが今、稼ぎまくっていることでしょう。