ホテル業界「総崩れ」の危機、制限解除でも稼働率20%未満の深刻 - ニューノーマルに備える重要トピック解説
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総崩れではないのが実態です。ホテル・旅館業界と一括りで語るのは難しく、ホテルでもフルサービス(いわゆるシティホテル)、リミテッドサービス(いわゆるビジネスホテル)、リゾートホテル、更にはエリアによっても状況は大きく変わります。
地方の高級旅館は、6月から対前年プラスになっている施設もあります。
一方で苦しいのは、都市部のビジネスホテルだと思います。この記事の総論は賛成ながらも、
残念ながらいくつか不十分な点があります。
1. 6月の稼働率はおそらくもう少し高く20-30%と思われる
2. 業態による違いは顕著に出ている
3. マイクロツーリズム提唱の理由が認識されているか疑問
記事中は15ホテルのヒアリング結果ということですが、
弊社はクライアント中113ホテルにデータを提供していただいており、
その6月27日時点の稼働率平均値で25.6%です。
(恐らく6月実績はもう少し伸びる)
その内訳は下記の通りです。
リミテッドサービス 84軒
フルサービス 14軒
リゾート 15軒
もちろんこの数で日本全体を語るには数が少なすぎますが、
それでも15ホテルよりは全体の傾向を示すでしょう。
113ホテルの中には稼働率50%を超えるホテルも存在します。
稼働率がまだいい傾向のホテルの特徴は下記の通りです。
□ 低単価の工場労働者や工事関係者を主としている
□ 地方都市でホテル数が比較的少ないところに立地
上記の傾向は業界紙「ホテレス」のウェビナーでも同様でした。
星野氏の提唱する近隣需要獲得の「マイクロツーリズム」は、
よく聞くと「自宅から1時間程度で移動できる」とされており、
県内のみを対象にしているわけではありません。
これは消費者の移動に対する心理的抵抗感を、
「車で1時間程度なら大丈夫」と低減できるからと思います。
なるべく正しい情報が必要だと思っているので、
念のため補足させていただきます。