[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米国株式市場は上下に振れる展開となる中、前日の大幅な下げから値を戻し、ダウ平均株価<.DJI>は299ドル高で引けた。新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念材料となる一方、銀行ストレステスト(健全性審査)の結果公表を控え銀行株に買いが入った。

S&P500銀行株指数<.SPXBK>は3.6%上昇し、相場をけん引。前日の同指数は今月5日に付けた高値から19%低い水準にあった。ウェドブッシュ・セキュリティーズ(ロサンゼルス)の株式トレーディング部門責任者、マイケル・ジェームズ氏は「銀行株は大幅に出遅れていたため、今晩の銀行ストレステスト結果発表を控え、リスク・リワードバイアスはプラスになっている」と述べた。

ただ、米国では西部と南部を中心に新型ウイルス感染が拡大しており、この日はテキサス州が感染拡大抑制策の段階的な緩和を停止すると発表。アップル<AAPL.O>が26日からフロリダ州の14店舗を再度休業にすると発表したことも市場の懸念材料となった。アップルはこれまでにアリゾナ、サウスカロライナ、ノースカロライナ、テキサス州の一部店舗を休業すると発表している。

この日は銀行株に買いが入ったことが主な押し上げ要因となったものの、ウェドブッシュ・セキュリティーズのジェームズ氏は、前日の急落を受け広範な銘柄に買いが入ったと指摘。「前日の急落を引き起こした要因は何一つとして解決してない」と述べた。

この日発表の経済指標では、6月20日終了週の新規失業保険申請件数が148万件と前週から減少したものの、高水準にとどまった。

これを受け、主要3指数はマイナス圏で寄り付いた。ただ、S&P金融株指数<.SPSY>は取引時間を通して堅調に推移した。

原油高が押し上げ要因となり、エネルギー株<.SPNY>は1.9%高。ディフェンシブ銘柄の公益株<.SPLRCU>は1.2%下落した。

個別銘柄では、ウォルト・ディズニー<DIS.N>が0.63%安。米カリフォルニア州のテーマパークとリゾートホテルの営業再開について、州政府の許可を得るまで延期すると24日に発表した。

航空機大手ボーイング<BA.N>は1%安。競合の欧州の航空機大手エアバス<AIR.PA>が生産目標を達成したことが嫌気された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.81対1の比率で上回った。ナスダックでも2.00対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は113億8000万株。直近20営業日の平均は133億2000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 25745.60 +299.66 +1.18 25365.2 25769.6 25209.7 <.DJI>

2 1 9

前営業日終値 25445.94

ナスダック総合 10017.00 +107.84 +1.09 9899.36 10023.2 9810.47 <.IXIC>

8

前営業日終値 9909.17

S&P総合500種 3083.76 +33.43 +1.10 3046.60 3086.25 3024.01 <.SPX>

前営業日終値 3050.33

ダウ輸送株20種 9000.30 +101.06 +1.14 <.DJT>

ダウ公共株15種 757.34 -10.26 -1.34 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1961.05 +16.75 +0.86 <.SOX>

VIX指数 31.73 -2.11 -6.24 <.VIX>

S&P一般消費財 1044.40 +3.19 +0.31 <.SPLRCD>

S&P素材 348.10 +4.46 +1.30 <.SPLRCM>

S&P工業 569.72 +6.28 +1.11 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 598.04 +4.42 +0.74 <.SPLRCS>

S&P金融 392.86 +10.35 +2.71 <.SPSY>

S&P不動産 213.32 +2.29 +1.09 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 287.39 +5.42 +1.92 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1151.43 +11.71 +1.03 <.SPXHC>

S&P通信サービス 182.14 +1.04 +0.57 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1822.34 +23.42 +1.30 <.SPLRCT>

S&P公益事業 283.48 -3.50 -1.22 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.91億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22500 + 280 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 22450 + 230 大阪比 <0#NIY:>