【3分グラフ解説】これから「リベンジ消費」は起きるのか

2020/7/3

新型コロナによって打撃を受けた経済は、どう戻っていくのか。

急回復していく「V字」なのか。はたまた、コロナの感染拡大の第2波が来て、「W字」のような形で、再度冷え込んでしまうのか──。

さまざまな可能性が予測されている中、NewsPicks編集部は、ほぼリアルタイムで消費動向をつかめる新しい指標に注目した。

「JCB消費NOW」だ。

国内の消費動向をクレジットカードの利用状況を元に、最新データをひと月に2回公表している。

この指標を開発するのは、東大発フィンテックベンチャーのFinatextグループであるナウキャスト（東京・千代田区）。同社の辻中仁士代表取締役CEOの解説とともに、隔週だからこそ分かる「消費のリアルタイム」から未来を占う。

4月後半が「谷」だった

まず、「JCB消費NOW」のコロナ禍の推移をまとめたのが下図だ。

コメント

注目のコメント

• 辻中 仁士

  株式会社ナウキャスト 代表取締役

  ・2020年07月03日

  今回弊社のオルタナティブデータで確認できた通り、アパレルや百貨店など一部小売業を中心にペントアップ需要、リベンジ消費が発生しています。その意味では「V字回復」と言えるでしょう。
  
  今後はこの持続性がポイントになります。
  ともすると、感染拡大によって「自粛」的な行動が増え、再度消費が減速し、V字がW字になる、しかも右肩下がりという可能性も多分にあります。
  
  このリスクに対して、データでリアルタイムに事実を伝えることが今我々にできることだと信じています。
• 秋田 夏実

  みずほFG 執行役、東京大学(駒場) 運営諮問会議委員、日本学術振興会 男女共同参画推進アドバイザー

  ・2020年07月03日

  貴金属の価格は上昇しており、「消費」のみならず「投資」の対象としても関心が高まっているのだと思います。ジム・ロジャースも今年のはじめに、「政治的不確実性や景気後退懸念が高まる時に金は上がる」と発言しており、「有事の金」という側面があるのではないでしょうか。
• 谷口 健

  NewsPicks 副編集長

  ・2020年07月03日

  既存の統計や決算情報ではない「オルタナティブデータ（オルタナデータ）」という新しい経済データがあります。今回の記事では、オルタナデータの一つである「JCB消費NOW」にフォーカス。
  
  これを開発するナウキャストの辻中CEOに「消費のリアルタイム」について、6つのグラフを入れて解説してもらいました。