[ジュネーブ 19日 ロイター] - 国連のバチェレ人権高等弁務官は19日、香港に課せられる新たな国家安全法は、中国の人権義務や市民・政治的自由を保護する国際条約を完全に順守する必要があると表明した。

中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は、香港への統制を強める「香港国家安全法」について審議を始めた。法案は国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との共謀の4つの犯罪行為について定義を明確にし、刑事罰を定めている。

バチェレ氏は声明で「国家安全保障に関するいかなる法律も、その範囲と定義を明確にすべきであり、厳正に必要とされる相応の人権制限のみを認めるものでなければならない。そうした法律の施行については、立法と司法の有益な監視が必要だ」と述べ、引き続き状況を注視していく考えを示した。