ニュースの課金読者が世界的に急増、ただし日本を除く コロナで伸びたのはテレビとソーシャルだった
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記事を書きました。毎年発行されるロイタージャーナリズム研究所のデジタルニュースリポート2020年版のポイントです。
想像以上にニュースへの課金ユーザーが世界的に増えており、アメリカでは昨年から4ポイント増の20%に。一方で、課金が集まるのはNYタイムズやWSジャーナルなど、一部の勝ち組に偏っています。
日本はわずか1ポイント増の8%で最下位グループ。一つにはヤフーやスマートニュースなど、ただでニュースが読めるサービスが非常に強いこと。もう一つは全国紙やテレビ局などのデジタル化が遅れて、有料課金サービスが少ないし、そのサービス内容も欧米に比べて充実していないことが理由だと思います。今は情報を咀嚼して理解する、いわゆる「噛む」情報を受け入れない。
次のおかずを食べたいのに、噛んでいたら間に合わないから。
だから今はスマートニュースのような「飲む」情報の方が好まれている。
飲む情報のメリットは薄く幅広い情報を網羅できる。しかしデメリットとしては、その情報の背景や文脈などを正確に表現できない分、人の解釈が介在しやすいので誤解をされやすい。
コロナの一件があり(というかまだ続いているが)みんな情報の真実性を
気にするようになったので、グローバルでこのような傾向にあり、
日本でもその傾向は出てきているはずだが、個人的な見解ではSNSやテレビですでに情報を受け取る許容量が限界だから、そこにお金を投資する気にもならないのではないかと思っている。
これからは情報の「扱い方」も重要。WSJやFTは記事1本がレポート1本に相当する質のものがある。
WSJは共和党支持の立場だが、読んでいて違う立場の意見もちゃんとわかる。
日本の新聞は妙なフィルタリングがあり、新聞と違う立場の意見がどのようなものかは別の新聞を読まないとわからない。
こうした質の問題に加え、国民の所得の低迷という根本的な問題が日本で電子版ニュースが伸びない背景だろう。