[ロンドン 16日 ロイター] - イラクの石油輸出が6月に入り現時点で日量30万バレル(8%)減少していることが輸送データと関係者の話で分かった。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要な産油国で構成する「OPECプラス」の協調減産順守達成に近づいていることを示唆している。

リフィニティブEIKONのデータと複数の業界筋によると、イラク南部の輸出は6月1日─14日までで平均日量293万バレルと、5月から17万バレル減少した。

イラク北部からの輸出も6月に減少。タンカーデータによると、北部からの輸出量は現時点で日量約35万バレルと5月から約13万バレル減少している。

国際エネルギー機関(IEA)が16日に公表した報告書でもイラクの出荷が日量約30万バレル減少したことが示されている。

関係筋によると、6月の輸出減少に加え、イラクは7月もアジアへの供給量を大幅に削減する計画という。

イラクはOPECプラスの協調減産の下で日量106万バレルの減産を実施することになっている。ロイター調査によると5月の順守率は38%。6月の輸出減少がこのまま推移すれば、順守率は少なくとも60%に上昇すると試算される。