[フランクフルト 12日 ロイター] - ドイツ国内銀行2位のコメルツ銀行<CBKG.DE>は12日、米投資会社サーベラスが求めている新たな監査役2人の選任を拒否した。「物言う株主」(アクティビスト)であるサーベラスはコメルツ銀に対し、監査役会ポストだけでなくコスト削減や戦略変更なども求め、これまで対外的に広く訴えてきた。

ロイターが確認した書簡によれば、シュミットマン監査役会会長は「空席はない」と完全に拒否する姿勢を見せた。こうした回答を予期していたサーベラス側はさらに主張を強めるとみられる。

サーベラスは他の株主に向けて、コメルツ側と70回以上の交渉を持ちながら、自分たちの助言が受け入れなかったと不満を訴えてきた。2017年にサーベラスがコメルツ銀の5%に当たる株式を購入して以来、同行株は6割値を下げている。

これを踏まえ、サーベラスはコメルツ銀の業績を「悲惨なもの」と表現し、監査役会に「自分たちがふさわしいと認めた高い資質のある人物」を任命することを求めていた。