[東京 11日 ロイター] - 安倍晋三首相は11日の参院予算委員会で、2020年度第2次補正予算案に10兆円と巨額の予備費を盛り込んだのは、新型コロナウイルスが「100年に一度の国難」であり「予見し難い予算の不足に幅を持って対応する必要があるため」と述べ、理解を求めた。片山虎之助委員(維新)への答弁。

<麻生財務相「コロナによる消費減税は考えず」>

片山委員は、予備費は20年度は当初予算で5000億円、1次補正で1.5兆円だったが、これが今回10兆円に膨らんだ経緯を質問。野党の反対によって5兆円は使途を決めたものの残り5兆円は未定であるとし、省庁の年間予算に匹敵する予備費は「昔の財務省なら体を張って反対した」と懸念を示し、むしろ「3次補正予算を組めばいい」と指摘した。

その上で、5兆円の予備費は消費税率で2ポイント分に相当するとして、消費税率を10%から8%へ引き下げることも提案した。これに対して麻生太郎財務相は「コロナによって消費税率を下げることは考えていない」との従来の答弁を繰り返した。

(竹本能文)