ティファニー、2─4月は44%減収 債務契約修正で財政余裕確保
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昨年11月に、高級ブランド最大手のLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンによる162億ドルでの買収に合意したTiffany。
新型コロナ感染拡大の影響で、契約通りの買収がなされるのか雲行きが怪しくなっていましたが、価格変更なしでこのままディールは進むのでしょうか。
Tiffanyは中国での需要回復も見込まれるようで、また、本記事記載のこともあり、昨日上昇しています。
買収合意株価の135ドルと足元のTiffanyの株価の乖離は2%程度。昨年11月にLVMHグループによる162億ドルで買収合意したティファニーについて買収金額の引き下げで再交渉を検討していたがLVMHグループCEOアルノー氏の案は見送られたとのこと。
新型コロナや人種差別抗議デモなど大きく環境は変わっており、ティファニーも赤字に転落。しかし株価は2社とも堅調です。
LVMHグループは(コロナで自社の経営の行く末が不透明だったことに加え)この機に安く買いたいという欲が働いたのは間違いなく、最終的にはティファニーをどうしても傘下に入れたいでしょうね。超有名ブランドの持つ認知度とアセットを集約させていくのがアルノー氏の考え方です。まあ、たしかにこのところの株価や業績の変動もあって、いまのティファニーの評価額って、かなり割高になっているんですよね。
一方、ティファニーのCEOは「ウチくらいのクラスのブランドともなりますと買う人を選ぶと申しますか・・・」とは言っていませんが、強気な姿勢を崩していません。
本筋からずれちゃいますが、日本人ってティファニーが大好きなんですよね。そんなティファニーも日本というマーケットをことのほか大切にしています。
決算におけるセグメント情報も「アメリカ」「アジアパシフィック」「日本」「ヨーロッパ」と分けるくらい日本市場を重要視しています。
そして、意外や意外、中国を含むアジア・パシフィックが一番伸びていますが、日本もちょっとずつですが成長しているんですよね。ちなみに、日本での売上高はヨーロッパより大きくなっています。
さらに、売上高で見るより、利益額や利益率で見ると日本市場の存在が浮き上がってきます。
いずれにしても、LVMHとティファニー、双方ともにこのディールをブレークはさせたくないと思っているはずです。