社説:横田滋さん死去 43年間の長すぎる「闘い」
コメント
注目のコメント
横田滋さん(拉致被害者・横田めぐみさんの父)が亡くなった。
2008年、ある会合で少し立ち話をしただけだったが、人柄の誠実さがとりわけ印象に残っている。
私は、安全保障問題の専門家の一員として拉致問題解決に関わりを持っていることを手短に話し、なぜブルーリボンのバッジをつけていないのかについても説明した。
拉致問題に心を砕いている人々の中にも、同じ思いがあるのだと思うが、私はブルーリボンのバッジは拉致問題解決が政治利用されているシンボルのようで、とてもつける気にはならずにきた。
しかも、日本政府には拉致問題解決の前提となる基本的な情報収集すらできていない実情を知る立場として、やっているふりを象徴しているようで、免罪符のようなブルーリボンのバッジが嫌なのだとも申し上げた。
そのように説明すると、横田さんは頷きながら穏やかな表情で聞いていた。ことさら私の話に相づちを打つ訳でもなく、さりとて口を尖らせて反論する訳でもない横田さんの穏やかさには、突如として愛娘を奪い取られた理不尽さを正面から受け止めてきた、深い悲しみと諦めの気持ち滲んでいるように感じられた。
別れしな、それでも私が横田さんたちを応援していることを伝えると、大きく頷いて、握手した手に力を込めて握り返してくれた。
その時の横田さんの穏やかな表情を思い出すにつけ、拉致問題に対する日本政府の姿勢は根本から改めなければならないと痛感させられている。小川さんのコメントを読んで涙が出てきました…
小川さんのコメント必読③
やっている振りをしている日本政府…まさにその通りだと思います。特にトランプ大統領になってからの日本の対北朝鮮スタンスは、完全にアメリカ追従に成り下がりました。
横田滋さんの魂が北朝鮮で生きているはずのめぐみさんに触れられることを祈りたいと思います。