[チューリヒ 4日 ロイター] - スイスの製薬大手ロシュ<ROG.S>は4日、新型コロナウイルス感染者の炎症に関わる「インターロイキン6(IL6)」という物質を測定する試薬「エレクシス(Elecsys)」について、米食品医薬品局(FDA)から緊急使用の許可を受けたと発表した。

ロシュによると、同試薬は、医師が新型コロナ患者について、人工呼吸器が必要になるかどうかを早い段階で判断するのを助けるとみられる。

同社は関節リウマチ治療薬アクテムラを新型コロナ感染症で肺炎を発症した患者に投与する臨床試験を実施しており、米ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>の抗ウイルス薬レムデシビルとアクテムラを重度の肺炎を発症したコロナ患者に混合投与する臨床試験も計画している。

エレクシスを使った検査によって、アクテムラ投与が適切な患者が特定できるようになるという。新型コロナ感染拡大の影響で、アクテムラの売上高は第1・四半期に約30%増えた。