[フランクフルト 3日 ロイター] - 独航空大手ルフトハンザ<LHAG.DE>が発表した第1・四半期決算は最終損益が21億ユーロ(23億5000万ドル)の赤字となった。新型コロナウイルスの世界的大流行が航空業界を直撃する中、保有資産の減損処理が響いた。

前年同期の3億4200万ユーロから赤字が拡大した。減損額は保有機体が2億6600万ユーロ、ケータリング事業「LSGノース・アメリカ」が1億ユーロ、傘下の格安航空会社(LCC)ユーロウイングスが5700万ユーロに上った。

利払い・税引き前損益(EBIT)は4月に公表した通り、12億ユーロの赤字だった。同社は新型コロナ感染拡大を受け、一時期は運航をほぼ全面的に停止した。

通年の調整後EBITは黒字幅が前年の20億ユーロから大幅に縮小すると見込む。航空需要の回復スピードは緩やかだとし、新型コロナウイルスを巡る不透明感で詳細な予測が難しいとも指摘した。

同社の監査役会は1日、独政府と合意した90億ユーロ規模の救済案を承認した。

アナリストらは、ルフトハンザがドイツ株式指数DAX<.GDAXI>の採用銘柄から除外されると見込む。同社は1988年の指数算出開始以来、採用されていた。ドイツ取引所は4日に除外を決定するとみられる。