理系も文系も必要 リベラルアーツの重要性
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なぜか初対面の人から「文系人間なのですみません」と前置きに謝罪を受けることがとても多いのですが、出身学部に関わらず、大人になっても必要性に気づいたときから学び始めることの方が大事。
文理融合。理学部出身者がメガバンクの社長になったり、経済学部出身者がテック系企業を興したり。「当然」になってきました。
iUは文理融合を強く意識し、ICTとビジネスを英語で学ぶ編成にしています。構想段階でAPU出口治明学長に相談に伺ったとき「リベラルアーツがポイントやで」とアドバイスをいただきました。スタートアップ大学としては、専任の教員だけで幅広い分野をカバーするのは無理。そこで学生より多い数の有識者に客員教授に就任してもらいます。この筆者、川村雄介さんもその一人です。理系・文系に区分けしてしまうのはこの先の世の中ではアブナイ気がする。とはいえ、理系と文系のカテゴリーで話をする時に「具体と抽象の行き来」に思い至ります。
「具体と抽象の行き来」とは蛯原健さんの著書「テクノロジー思考」(2019)の中で説かれているものです。
私は理系は具体が、文系は抽象が得意だと考えています。
「この技術、めちゃええねんよなぁ」で技術に惚れ込んでも、一般に伝わらなければ広がりません。技術で何ができるか、将来の自分たちの生活がどう広がるかをイメージさせることができなければ、いや、それができれば、世界が変わることもあります。
USBの技術は知っていたソニーと、それをスタイリッシュな音楽端末に作り上げたアップル(てかジョブス)。これも具体を抽象にして、再度具体に持ってきた理系だけでは成し遂げられなかったことでは?
あと、今やどんどん普通になりつつあるARを最初に世に問うた(と私は考えています)「世界カメラ」を世に出したのは文学部哲学科卒の井口尊仁さんです。
理系からあのアイデアは生まれたわけではないこと、一般化しちゃいますけど、知識とかそんなんじゃない教養が世の中には必要なのだと考えてます。