[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した4月の小売売上高指数は、低下率が2007年以来の大きさとなったものの、市場予想ほど大幅な低下とはならなかった。

4月は実質ベースで前月比5.3%低下した。上方改定された3月は4.0%低下。ロイターがまとめたアナリスト予想は12%低下だった。

前年同月比では6.5%低下した。3月は1.2%低下に上方改定。市場予想は14.3%低下だった。

小売売上高指数は振れが激しく、しばしば改定される。

JPモルガンはレポートで「大きな驚きだった。3月の前月比4%下落に続き、4月が5.3%低下ということは、生活必需品以外の販売店が月内はほぼ全て閉鎖されていたにもかかわらず、小売売り上げは2月から『わずか』9%程度の低下にとどまったということだ」と指摘した。

データによると、スーパーマーケットの売り上げが前年比8%超の伸びを示したほか、オンラインでの販売も前年比24%超増加。衣類や靴などが70%超の減少となったことを埋め合わせたという。

これはドイツが近隣諸国よりも新型コロナウイルス危機をうまく乗り切ったことを意味し、経済や日常生活の平常復帰とともに、今後数カ月内に消費も回復する可能性を示している。

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