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冷淡な科学は市民から信用されない

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    Stanford大学 博士研究員(免疫学)

    信用されるのは思いやりのある科学? 科学と文化と社会の関係についての翻訳記事です。元記事は英国王立研究所の科学・文化・社会学教授Gail Cardewさんが執筆されました。

    新型コロナウイルス拡大を機に科学・科学者が今まで以上に身近な存在になったのではないでしょうか。この記事ではあまりに激化する競争至上主義が思いやりの少ない研究者を生み出し、それがサイエンスコミュニケーションの弊害となりうるという考察が示されています。信用は情報伝達者の経験・技術・人柄やその時の状況が影響すると思うので、研究環境の悪さを原因とする論理展開はやや強引だと思いますが文章内に登場するデータやエピソードはとても"リアル"です。

    基礎科学の研究費に選択と集中を過度に導入すれば、みな効率よく短時間で結果の出る”ウケる”研究に走ってしまいます。ウケる研究は研究者にとって必ずしも興味を引く研究ではありませんし、本来大事なことは研究の多様性を維持することです。

    ポストコロナで「それって役に立つ研究なの?」という言葉がさらに飛び交うようになってしまうことを心配しています。多くの素晴らしい発見は一見何の役にも立たなそうな研究から生まれてきましたし、そもそも未知のことを明らかにできることこそが人類に対する貢献です。

    一方で自由な研究は余裕があるからできるということを今回をきっかけに痛感しました。1日も早く事態が落ち着いて多様な研究が世界中で動き出すことを心待ちにしています。

    People will not trust unkind science
    https://www.nature.com/articles/d41586-020-00269-0


  • エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

    この手の主張に関して、私はこれまで比較的否定的な見方を持っていました。

    その理由は、

    ・高度に専門化された研究内容を一般市民が評価するのは難しい
    ・一般向けの説明に尽力することが研究者のリソースを削ぐのは損失
    ・一般ウケしやすい研究がはびこり、基礎研究がさらにやりづらくなる

    からです。

    しかし、科学者を目指していた私自身がその道を諦め、今は別の道でエネルギーという専門性と一般との間を生きてみると、専門性の壁で守られてきたことの弊害の大きさを強く感じるようになりました。

    現代における殆どの科学研究は、税金によって賄われているので、国の財政収入が伸びなくなってからはどんどんジリ貧になっています。その中で、資金の奪い合いを行っていて、さらに自由の名の下の責任の押し付け合い構造によって、手続きは下にいけばいくほど複雑化し、多くの研究者が忙殺されています。

    縮小するコミュニティにおいては、生き残りをかけた過剰な競争が生まれるため、足の引っ張り合いや、追い出しなど、不毛な争いがうまれやすいです。そうして、パフォーマンスが落ちれば、さらに世間の評価は下がり、悪循環が加速します。

    これまで、見えにくかった研究者の世界が、デジタル化によって多くの人の目に触れやすくなった現実に、まだ対応出来ていないということもできるかも知れません。

    現代社会における官製アカデミズムによる高等教育システムは既に崩壊の一途にあり、それは止められないという現実に、正面から向き合うべきですね。

    「科学者」と「専門家」は違います。まして、メディアでコメントする「専門家枠」の人はもっと違う。確かに、そうした専門家枠の人が、科学者の信頼をも落としているという現実は重要ですが、それはどちらかというとメディアの問題であって、必ずしも科学者の問題ではない気がします。

    科学はその名の通り、問題を切り分けて分析することに強みがあるので、「冷淡」だと感じるのはその本質がそうだからです。科学が冷淡であってはならないのではなく、科学者が冷淡であってはならない。むしろ、科学はこれからも冷淡であるべきでしょう。

    頭は冷静に
    心は熱く


  • 医師

    コロナで「専門家」が注目される様になり、3つほど私の中で印象的なことがありました。

    ①(野党ではあるが)国会議員がコロナ収束に尽力していた尾身先生に議会で質問しながら内容を理解せずに罵倒したこと。
    ②西浦先生が「8割おじさん」を自称し、ソーシャルディスタンスをとる重要性をわかりやすく訴えたものの「大袈裟だった」とある程度のレベルの識者から非難されてしまったこと。
    ③ホリエモンと峰先生がyoutubeで対談されて、一般の方でも深く理解出来るほどに専門家との対話が実現されていたこと。

    専門家が歩み寄った結果、(一定の知性を備えた人にさえ)逆に非難されてしまうこともある日本の現状がありながらも、それでも歩み寄る日本の知性に尊敬の念を抱くし、少しずつ対話出来るモデルが見えつつあるのがコロナで感じた希望でした。


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