[ 25日 ロイター] - 中国株式市場は上昇して引けた。消費関連株が値を上げた。ただ、米中間の緊張の高まりが上値を抑えた。

深セン総合指数<.SZSC>は0.09%安。創業板(チャイネクスト)総合指数<.CNT>は0.279%高。

国金証券のアナリストは、中国が年内の雇用確保に向け内需を拡大するため内需関連のセクターが恩恵を受ける、とのリポートを出した。

香港株式市場も反転上昇して引けた。中国による一段の景気刺激策に対する期待を背景に、IT関連や消費関連株が上昇をけん引した。

前場は国家安全法の制定や米中関係の悪化を巡る懸念から下落していた。

ソウル株式市場は反発して引けた。中国政府による香港の統制強化を定める「国家安全法」をめぐって米中間の緊張が高まっているものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた封鎖措置が世界各地で緩和され、景気回復が促進されることへの期待が高まった。

ケープ投資証券のアナリストは、米中関係をめぐる警戒感を、新型コロナウイルス用のワクチンや景気刺激策に対する期待感が相殺したとし、「非接触型サービス」に関連した大型株が指数を押し上げたと述べた。

メッセージアプリの韓国最大手カカオ<035720.KS>は8.5%高。感染拡大に伴い、オンライン決済や電子商取引などの非接触型サービスの需要が高まっていることが好感された。

海外勢は1421億ウォン(約1億1427万ドル)相当の売り越し。

シドニー株式市場は反発。米中間でくすぶる緊張よりも、新型コロナウイルス感染拡大を受けた封鎖措置が世界各地で緩和され、景気回復を促すとの期待の方が強かった。

割賦払いシステムを手掛ける新興企業アフターペイ<APT.AX>が9%高と、過去最高値まで上昇したことが寄与した。

4月のオーストラリアの貿易統計(速報値)も株価を支援した。輸出全体は減少したものの、鉄鉱石やガスを中心とする資源商品(コモディティー)の需要が引き続き堅調だった。

ANZのアナリストは「4月の貿易収支の速報値は3月から急減したものの、黒字幅は依然として極めて力強い」と指摘した。

主要セクターは軒並み上昇し、1ー3.6%高。ハイテク株指数<.AXIJ>は、アフターペイの急騰を背景に3カ月ぶり高値を付けた。

旅行レジャー関連のフライト・センター・トラベル<FLT.AX>やウェブジェット<WEB.AX>がそれぞれ約16%上昇した。