[カラチ 22日 ロイター] - パキスタン当局によると、南部カラチで22日、パキスタン国際航空(PIA)の旅客機が着陸直前に住宅街に墜落した。生存者が2人救出されたが、多くの乗客らが犠牲になったとみられる。

墜落したのはエアバスA320型機の8303便で、乗客・乗員合わせて99人が搭乗していた。地元政府の広報官によると、墜落機の乗客2人が救出され、病院に搬送された。

病院関係者は、少なくとも80人の死亡を確認したと明かした。ただ、他の関係者は異なる人数を示している。

墜落現場は空港から数キロ離れた地点で、目撃者は旅客機が携帯電話の電波塔に衝突した後、住宅街に墜落したと語った。

航空機追跡サイトによると、事故機は東部ラホール発カラチ行き。パキスタンでは新型コロナウイルス流行で運航を停止していた国内便を再開したばかりだった。

報道によると、墜落機の操縦士は管制官にエンジンが停止したと報告したという。

PIAのアルシャド・マリク最高経営責任者(CEO)(訂正)はビデオ声明で「操縦士が最後に伝えたのは機器の不具合だった」と述べた。

ある航空当局者はロイターに、事故機は技術面の問題で着陸のための車輪が出せなかったようだとしたが、事故原因を判断するのは時期尚早だと述べた。

パキスタン軍は即応部隊を派遣。地元テレビ局Geoは、住宅街とみられる場所近くに集まる群衆や救急車の映像を放映。現場から黒い煙が立ち上る様子も見られた。

カーン首相はツイッターで、「PIAの墜落事故に衝撃を受け、悲しみに包まれている。速やかに調査が行われる。遺族にはお悔やみを申し上げる」と述べた。

*英文の訂正により第7段落目の「広報担当」を「アルシャド・マリク最高経営責任者(CEO)」に訂正しました。