ポストコロナ「世界経済は根本的に変質する」
東洋経済オンライン
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"ナショナリズムの膨張や、経済のグローバリゼーションの進展への反発、格差の拡大への怒りなど、さまざまな要因が重なり非常に感情に動かされやすいような政治状況が出現しました。世界のさまざまな国で、合理的で中庸な政策を求める指導者が批判されて、むしろ人々の感情を刺激してそれを扇動するようなポピュリスト的な指導者が好まれる傾向が見られます。
コロナ危機は、そのような政治状況のなかで起ったことにより、問題をより複雑にしています。船橋さんが指摘される監視社会の問題についても、感情的に政治選択をすることが常態となるような社会の中では、コロナ危機に直面するなかで、人々が権威主義的なバイオ監視社会を求めるという動きが生じる可能性が拡大するだろうと、私も考えています。
他方、そのような動きへの反発もあるはずです。街中の監視カメラはもともと、犯罪の捜査や抑止という合理的な必要に応じて設置されたものです。同じように、例えば体温のバイオ監視についても、感染を防止するというような合理的必要性が見られます。しかし、権力は、そのように政府が市民を監視できる権限を必ず濫用するはずです。それに対する抵抗はすでに見られており、「ビフォー・コロナ」の台湾や香港で起こっていたことは、まさにそれを示しているのだろうと思います。危機が終息すれば、自由や権利を求める動きも回復するのではないでしょうか。"